今日は、世界保健機関・WHOが南アフリカで手掛けた啓発プロモーションをご紹介します。
「石鹸で手を洗うだけで、子どもの感染症が70%減少した」という事例が、アフリカで過去にあるそうです。
その名も、”HOPE SOAP”プロジェクトです。
南アフリカのケープタウンでは、衛生環境が整っておらず、
毎年多くの子どもが感染症で亡くなっていました。
ある研究で、「石鹸で手を洗う」と感染症予防になることがわかりました。
そこで、子どもたちに手を洗ってもらうプロジェクトが考えられました。
しかし、「石鹸で手を洗う」習慣がない子どもたちに、
手を洗ってもらうにはどうすればよいでしょうか?
その問いに対するプロポジション(提案)は、"透明な石鹸の中におもちゃを入れる"ことでした。
子どもたちは、中に埋め込まれたおもちゃが欲しくて、一生懸命手を洗いました。
結果として、70%も感染症が減ったというから、驚くべき成功例ですよね。
ただ石鹸を配るだけは、この事例はここまで成功しなかったでしょう。
石鹸で手を洗う習慣がない人に、それを押し付けても中々習慣づけられません。
中におもちゃを入れることで、"おもちゃを取り出したい!"という欲求が、
見事に石鹸を使う習慣に結びつきました。見えない欲求を探り、
"人を動かす動機"つまりインサイトを良くとらえ、
子どもたちが必死で石鹸で手を洗うという行動を起こさせ、結果に結びつきました。
このように、人は何かきっかけがないと、中々思い通りに動かすことはできません。
「何かしてほしいときに、どうすればその行動に出るか?」を探すことは、
プロモーションをする上で考える重要なポイントになりますね。
広告会社で働く管理栄養士、ナカノでした。
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